2017年1月29日日曜日

トランプ流仕事術

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 トランプ大統領の仕事術を評価します。
 ワンマン経営者の仕事術と同じです。

ねらい:
 うまくいくかどうかを見守りましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
トランプ大統領は、
大統領令を次々発して案件をさばいています。
(当稿の下部参照)

その内容の是非はともかくとして、
とにかく早く物事の決着がつきます。

このやり方は、もちろん大統領令という
米国で認められた方式なのですが、
ワンマン経営者のやり方です。


追記:「内容の是非はともかく」と書きましたが、
移民や入国の制限は米国の存在基盤を揺るがす大問題です。


米国はもともと移民の国ではないですか。
インディアンから国を奪いました。
多様な民族が異文化混淆状態を作り
米国を発展させてきたのです。


先に来た移民が、「後から来るのは認めない」
と言うのは身勝手そのものです。
既得権益を守ろうとなったら集団は終わりです。
これだけはダメでしょう。



注:
大統領令は、
連邦政府や軍に対して連邦議会の承認を得ることなく
発令できる指示。
最高裁の判断や
議会のこれに反対する法律制定で対抗できる。

ワンマン経営者は制度や規定によらず、
「こうせよ」という社長の鶴の一言で重要なことが
決まったりひっくり返ったりします。

トランプ氏は不動産会社の社長時代には、
そのように即断即決で物事を決め、
結果としてトランプ氏の会社を大企業に育てました。


トップの考えでしか実行できない異端の例がたくさんあります。
今や日本の一流企業になった日本電産の永守社長は、
新入社員に便所掃除をさせました。


SCSKの中井戸会長(当時)は、2013年に、
残業削減・有給取得促進の全社活動を始めました。
今どき、電通問題が世間の注目を集めていますが、
その3年前のことです。



大統領令はそのやり方を国の施政に持ち込んだのです。

しかし1私企業と世界最大の国家の運営とは
同列に考えることはできません。

私企業であれば、
従業員は気に入らなければ他の会社に移ることもできます。

国家の場合そうはいかないのです。
利害関係や思想が異なる人の集合です。
したがって、それなりの審議検討の結果で、
ことは進められるのです。

トランプ氏が大統領令重視国家運営をされるのであれば、
結果で評価するしかありません。

名大統領になるか、素人バカ大統領になるか、です。

私は結果オーライで名大統領になることを期待いたします。

以下、参考情報
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1月29日までに発令された大統領令
出典:Market Hack
http://markethack.net/archives/52034478.html

トランプ大統領は1月20日に大統領に就任して以来、
これまでに14の大統領令(EO)を発令しました:

1. シリア難民の受け入れを120日凍結。
 その他、テロリスト・リスクの高い7か国の国民の入国を
 90日間凍結。

2. 米軍の見直し。国防相は2019年までに改善案を提出。
 長期戦略の策定、
 核ならびに弾道ミサイルによる防衛網の見直し。
 
3. メキシコ国境に壁を建設する。建設計画を下院に提出。

4. 不法入国者を国外退去させる。
 犯罪歴のある不法入国者から国外退去させる。
 新たに1万人の入国管理官を雇用。
 警察に入国管理官の代理として活動させる。
 従わない都市への連邦政府からの財政支援を断つ。

5. 製造業関係の法規制の簡素化。

6. 米国内に敷設されるパイプラインには米国製を使う事。

7. 優先順位の高いインフラストラクチャ・プロジェクトの
 環境影響調査をスピードアップすること。

8. ダコタ・アクセス・パイプラインの承認。

9. キーストンXLパイプラインの承認。

10. 連邦政府機関の新規雇用の凍結。

11. TPPからの離脱。

12. 堕胎手術をしている医療機関への
 連邦予算の割当の禁止。

13. 新規規制の導入の凍結。

14. アフォーダブル・ケア・アクト(オバマケア)の
 罰則規定の適用に際しては、最大限、ゆるくすること。


31日追記:
昨日新たな大統領令が出されました。
連邦政府に対して、「新たな規制を行う場合は、
既存の規制2つを取り消せ」という指示です。
アタマイイ!!これは良い考えですね。

0 件のコメント: