2015年12月1日火曜日

「すぐやる脳」のつくり方 茂木健一郎

【このテーマの目的・ねらい】
目的:
 茂木先生の「すぐやる脳」の内容を知っていただきます。
 
ねらい:
 原著でもう少し研究していただきます。
 実践できるようになるといいですね。

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茂木健一郎先生の著書です。

日本企業は「すぐやらない」ので、
何とか「すぐやる」ようになっていただけないものかと
研究してみました。

茂木先生の著書はたいへん読みやすく論理展開も明快です。
やはり「脳」がいいのですね。

導入部はこうなっています。
「私たちはなぜ、すぐ行動できないのか」です。
そこには興味深いことが書かれています。

「まじめに生きるほど、行動力が失われる」
「深く考えない方が、うまくいく」
「(いろいろな両立を諦めて)やらないことを決める」

内容をよく読んでみると、
一つ一つは「なるほど」なのですが全体像がよく見えません。

そこで私が、僭越ながら以下のように整理してみました。

すぐやる脳の実現方法
HOP
脳を活性化する
STEP
迷いを取り除く
JUMP
すぐ決める

1 脳をやる気にさせる!

2 頑張る!

3 締め切りを作る!

4 リスクを取る

5 安住しない

6 深く考えない

7 瞬間トップスピードの実現

8 ベストエフォート方式での決定

9 潜在意識の活用

10 脳内に柔らかいToDoリストを作る



以下茂木先生の解説をご紹介します。

1.「脳をやる気にさせる」は、第4章を
「脳をやる気にさせる『自律』のメカニズム」として、
以下の項目を解説されています。

 命令されると、脳は自分から動けない
 ゲーミフィケーションで脳に遊び心を持たせる
 自分と対話できる人が、最後に勝つ!
 小さな成功体験で脳のやる気は生み出せる
 最高の脳内環境「フロー」への入り方
 大切なのは、他人を意識しないこと

読んでみたくなりますでしょう?どうぞ!!

2.「頑張る」については、
第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」の冒頭に
「『頑張る』は脳のロケット噴射」という項で
頑張る気の有効性を説明されています。

3.「締め切りを作る」については、第3章の
「安住しない人が未来の成功を手に入れる」の中で、
「誰もがクリエイティブになれる『締め切り』の力」
締め切りに合わせて脳がフル回転する事例を多数紹介されています。

上野注:締め切りのはっきりしない「お役所仕事」はダメですね。
工程ごとに締め切りを決めて仕事をししましょう!!

4.「リスクを取る」については、第2章
「リスクを取って『すぐやる脳』に!」
以下の展開をされています。
 
 「おっちょこちょい」が、うまくいく!
 不安の中に成功がある
 ネガティブな人ほど、大きな結果を叩きだす!
 「すぐやる人」とナルシストの違い
 「芯の強い自分」を持て!

リスクがあるからとぐずぐずしていたのでは、
この時代は負けです、と言ってます。

5.「安住しない」は、第3章
「『安住しない人』が未来の成功を手に入れる」として
以下の展開をされています。

 脳を「家賃収入がない状態」に置いてみる
 「すぐやる脳」で時代の先を読め!
 人工知能に負けない人間の戦略とは?
 「飽きっぽい人」が世の中を変える!
 「好き」にこだわれば感性は磨かれる
 誰もがクリエイティブになれる『締め切り』の力(前掲)

迷いは、今のままを望む心が
新しいものごとに飛び込むことをブロックするのです。

「リスクを取る」と同じことで、
「このまま」の先には衰退しかないのです。

6.「深く考えない」については、
第1章の「『すぐやる脳』と『ぐずぐず脳』」
「私たちはなぜ、すぐ行動できないのか」の中で
「深く考えない方が、うまくいく!」
と「迷いなさんな」と説いておられます。

7.「瞬間トップスピードの実現」については、
第1章の「すぐやる脳」を作る三つの法則の中で
「瞬間トップスピードを習慣化する」

第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」の中で
「『瞬間切り替え』で圧倒的な実力が身につく!」
その有効性を説いています。

明石家さんまさんや、松本人志さんがリハーサルなしの
ぶっつけ本番で大役を果たしていることを例に挙げています。

これは、
脳にある眼窩前頭皮質と背外側前頭前皮質という部位の働きなので、
一所懸命訓練するとできるようになる、というご託宣です。

たしかにそれができればいいですねーー

8.「ベストエフォート方式での決定」とは、
これも前掲の三つの法則の中の一つです。

分かりやすく言えば、「完全を目指すな」
「ほどほどのところでまとめろ」(諦めろ)
ということです。

たいへん良い指針だと思います。

今のご時世で完全を考えていたら
いつまで経ってもでき上がりません。
これでは負けですね。

9.「潜在意識の活用」
この点については第5章で
「意識と無意識の舞台裏」というタイトルで
軽く取りあげているようですが、
かなり重視していると思われます。

前掲の三つの法則の一つに
「雑談の時間を作る」として雑談のススメがあります。
雑談によっていろいろな情報が頭(潜在意識)に入っていると
いざという時にいいヒントとして出てくるということを
言っておられるのです。」

10.「脳内に柔らかいToDoリストを作る」
第5章の「仕事の速度をアップする脳の使い方とは?」
「脳内に柔らかいToDoリストを作れ」
という項で解説されています。

ToDoリストはやるべきことの一覧表なのですが、
これを紙などに書かずに頭の中に入れておけ、
と言っておられるのです。

書くとそれを見ないと忘れてしまう、
脳の中に入れておけば常に参照でき、
何かの時に関連したことが浮かんできたりする、
と言われています。

たしかに、そのとおりです。
同感ですが、そんなにたくさんはできませんね。

ということで、確かに名指針が多数です。

たいへん参考になりましたが、
日本企業でどこまで取り込めるでしょうか。
今後の私の研究課題とさせていただきます。

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