2010年5月24日月曜日

「原っぱが消えた」

 堀切直人さんという方が書かれた
 「原っぱが消えた」という本を読みました。

  昔(終戦後10数年)は近所に原っぱがあった。
  子供たちがたくさんいて暴れまわっていた。
  そこで、あてがいぶちでない遊びや競争をすることで
  工夫する心、独創性、競争心、仲間意識、協調性
  対人関係能力などが育まれた。

 というような趣旨のことを書かれていました。

 終戦後は、親は生活の維持に大変、
 子供も多く一人ひとりに構っていられませんでした。
 逆にそういう環境が、子供の能力を高めたのです。
 多い兄弟がお互いに争っていました。
 切磋琢磨で子供が強くなりました。
 
 今や、狭い整然とした公園ではない
 わけの分からない原っぱが近所にある、
 子供がたくさんいる、
 というような環境への復帰は望むべくもありません。

 ではどうしますか。
 必要なのは、子供たちの独創性、競争心、対人関係能力です。
 これが子供を強化する「目的」です。

 この目的を達成する方法として、
 多くの子供が暴れまわる原っぱに代わるものがあるのか、
 を考えることが必要です。

 私はかねてからこういう主張をしています。
 上野則男のメルマガ第4号(2009年1月)
 「幼稚園時代から競争心を!!」
 に詳細を述べました。

 ご関心ある方はバックナンバをご参照ください。
  http://www.newspt.co.jp/data/mailmaga/bk/0004.txt

 以下はその抜粋です。
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 幼稚園時代からこういう訓練を!
  4.教育の場にビジネス社会の指導原理を! それも幼稚園から!
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 「三つ子の魂100まで」と言います。
 基本的な思考法・精神構造は、幼年時代に決まってしまうのです。

 極論かもしれませんが、幼稚園から競争心を育て、共同作業を行い、
 創意工夫を追求する訓練をすべきではないでしょうか?

 この3者を満たす訓練は、チーム対抗で創意工夫を促す訓練です。
 (中略)

 それでも、幼稚園でそんなことできるのか、とお思いでしょう。
 こんなことはどうでしょうか。
 すべて4~5人で、共同作業で取り組みます。

 ・積み木で何かを作る。
 ・お遊戯や劇を作る。
 
 優秀チームを決めます。
 審査は先生ではなく、園児みんながするのです。
 先生の評価ではないところに納得性があります。
 人の作品を評価する練習にもなります。

 相手がどう評価してくれるかということを考えるので、
 自分勝手・わがままが矯正される面もあるでしょう。
 自分たちを客観的に見られるようにもなります。

 同じテーマ(遊戯とか劇作り)で繰り返し実施すると、
 学習効果で回を追うごとに目覚ましく進歩するはずです。

 植物を育てる。
 これもよいのではないでしょうか。
 自然や生物に対する目も養われます。
 長い間かかりますので、その仲間意識も強くなります。

 何か運動でできるものはないでしょうか?

 玉入れはどうでしょう。
 初めは普通の玉入れをします。
 次は玉が少ししかない条件でやります。
 拾う人、渡す人、投げる人など、
 どういう役割分担をすればよいかを考えてもらいます。

 その次は玉を作ってもらいます。
 材料は大きな布きれを渡して、これで玉を作って玉入れしなさい、
 と出題します。

 ハサミ・輪ゴム・糊などの補助材は隠しておき、
 要求があれば渡すようにします。
 どんな玉を作れば入れやすいか、
 どうやって作ればよいかを考えてもらいます。
 いろんなことが勉強できると思われます。

 いずれの場合でも、チームは固定しないほうがよいでしょう。
 固定すると変な仲間意識が生まれますから。
 (以下省略)
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 いかがでしょうか。
 少子であっても、強い子供を育てれば
 日本が衰退しないで済むのではないでしょうか。

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